アラカン交換日記のススメ

きみちゃん

自分のバロメーター…私はなんだろと考えてみたよ。

 

朝。目覚めた時。頭痛がないと、ホッとする。

 

私ね、前夜、ごくごく普通に布団に入ったのに、

翌朝目覚めたら頭痛、吐き気、1日ダウンするっていうことがたまーにあるのよ。

前夜、寝る瞬間まで全く予兆がないから、翌日大きめの予定があると寝つくのが怖い。

御迷惑かけちゃうもんねえ。

 

体調不良になっても、1日寝てたら夜には回復するんだ、なのでお医者さんに行くほどでもなくて。

そう言えば、きみちゃんと先月新宿で待ち合わせした時も、前の日、その謎の体調不良で寝てたんだった。1日ズレて良かったーーー!って心から思った。回復して無事に会えて良かった。

自分なりに原因を考えて改善を目指しているんだ。水分不足はどうも理由としてありそう。子どもの頃はおねしょを警戒して寝る前には飲まないようにしてたんだけど、今は反対に、寝る前に水をコップ一杯飲むのを忘れないようにしてる。今のとこ、夜中にトイレに起きることもなく、寝る前の水飲みは私の頭痛防止には効果ある気がしてるんだけど。

毎夜、寝つく前に明日の健康を願うし、翌朝目覚めた時に何ともないと、よし!今日も元気!とありがたく思う。

目覚めて頭痛有る無しが私のバロメーター。起床時、頭痛がなかったら、もうそれだけでハッピーデー……って、こんな答えじゃ、ちょっと違うか?

『健康1番』だよねえ。こういうありきたりな言葉って、やっぱり、真をついてたのねえってやっと素直に思う年になったよ。

 

私ね、初めてなんだけどね「去年の今日は何してたっけ」って昨年の手帳を見るのよ。そんなことするの、今までなかった。これが面白いんだ。あんまりちゃんと書き込むタイプじゃなくて、書き漏らしてばっかりだけど、そんな少ない文字でも自分の記憶を呼び戻されて。

自分の過去ってさ、思い出ってさ、味わい深いねえ。この年になったから感じるのねえ。

たとえば今日は3月21日。ほうほう、去年は21日が春分の日だったんだ。

そこに体調不良と書かれている!まさに頭痛の朝から始まった日だった、そして予定をキャンセルしてる!そうそう、覚えてますとも、申し訳なかったなあ、あの日!

 

この交換日記もさ、続ければ続けるほど、読み返した時に二人にとって懐かしく面白く、愛おしいやり取りになるんだろうねえ。わくわくだ。

 

みの

 

 

 

 

 

 

それがバロメーター

みのさんへ

 

そっかぁ、スクワットと口笛続いてるのね。私は、前回続いていることないと書き、みのさんは、私が「本を読んだり文章書いてるね」と書いてくれた。

 

そうなの、読書も書くことも好きなの。でも、それこそ、ノルマを決めるわけでも、高い目標を掲げているわけでもない。それでも、

「あー、私にはなにがあるんだっけ?」と、

ドドーンと底に手がつくような落ち込みがあるとき、

「ああ、でも、私には、言葉がある」と、

そこにしがみつくようにして浮上するんだ。ただ、好きといっても、ムラがあって、本を読んでもぜんぜん頭に入ってこない時もあるし、文章も書けない時もある。ただ、そういう状態の時に特に理由があるわけでもないので、急にできるようになったりする。だからね、私、本が読めたり、文章が書けたりするとき、

「私、今、いい感じかも」と、

それを自身のバロメーターにしているようなところあるんだ。

みのさんも、なにかそういう自身のバロメーターにしていることある?

 

あ、そうそう、続けらない私だけど、誰かとやることは、続けられる。まあ、相手の力を借りたり、その関係性を壊したくないからね。だから、この交換日記は続けられると思う。

 

それにね、みのさん、交換日記をやろうとした時、“終活”って言葉を使ってたよね。なんか、それも響いた。これからの交換日記の中で、他では言ってなかったことや、言葉にしてこなかったことも、この場で語れたらいいなとも思ったりしてます。

ささやかに続けているもの

きみちゃん

 

私が止めないで続けてること?

どれもささやかな事だよぅ、ええとね、例えば、、、

ジャーン(って言う程のものでもない、ははっ)

スクワット20回(一応毎日)。

きっかけはですね、ある日、ええ、ごくごくいつものように洗い上がった洗濯物を洗濯機からポンポン取り出し。その洗濯カゴを中腰でしゃがんで両手で持って普通に立ち上がろうとしたら。

全く立ち上がれず、アレ、アレレ?となり、結局洗濯カゴをまた置いて、壁に手をついてやっと自分の体を立たせ、そして腰曲げて洗濯カゴを持ち上げた。

つまり『しゃがんだら自力では立てなくなっちゃった日』が来た。

ショックの私は、ああ忘れもしない。籐のゴミ箱をバッと両手で抱え、しゃがんで持ち上げようとした。でも、やっぱりね、ダメだったね、ゴミ箱抱いて、ただただ、しゃがんでたよ。ハタから見たらゴミ箱を愛おしそうに大事に抱えてしゃがみこんでるおばさんだよ。よっぽど想いの詰まった宝物のゴミ箱なんでしょうねって感じだよ。

トドメはね。外出先でお手洗いに入ったら、女子トイレお馴染みの行列があったんだけど、和式の個室は皆さん入らなくて、2つ空いてたのよ。その時一緒にいた同世代の友人が躊躇いもなくじゃあ和式に〜って入って行ったので、私もサッサ済ませる友人を長らくお待たせするより、、、じゃあ空いてるし、、、和式に、、、とついつい、、、

 

あのさ。

公共のその、和式の、個室の壁とか、ほら、ねえ、、、触りたくないじゃない。

自分の膝とかを押してさ、支えにして立てば何とかなる、そうしようと思ったんだよ、で、そうしたんだけど。

立てませんでした。

だいたい膝が使い物にならねえ〜〜中腰立てねえ〜〜

どっか触るしかねえ〜〜1番近くで触れるものは目の前の白い金隠し〜〜ちょっとそれはそれだけはカンベン〜〜

で、結局、、、壁の力を、、、お借りするしかありませんでした。

 

スクワット。決意して始めましたね。

そうねえ。コロナ期前からだから、5年は続けてると思う。

1日たったの20回だけど。もうちょっと出来そう、っていう回数にしないと、今日これだけやったから明日はいいやってなりそうだな私は。と思って20回。だから続いてる。

3か月くらい続けてたら、あっ、なんか立てるようになって来た?と手応え(足応え)があり、

半年くらいしたら、スッと立てるようになってた。

 

そりゃやっぱり、やれない日、やらない日もあるよ。でもシレッとまた次の日から涼しい顔でやる。

あの和式トイレの事を思い出せば、、、もうあんな目にあいたくないもんね。

スクワットは止められないね。

 

とまあ、切羽詰まった事情ではあったんだが、続ければ効果ってちゃんと出るんだなという成功体験をしたので、始めたなら続けてみようってものがいくつか増えていったんだと思う。

口笛が1番新しく私の『お続け仲間』に加わったものというわけですな。めちゃめちゃ上手くなりたいとか人様にお聞かせしたいとか、そういう大それたものではなくて『老化で吹けなくなる』なら、復活出来たから、いつまでも吹けるようにキープしちゃおうっと。という呑気な楽しみ。

そんなくらいのものばかりだよう。

 

ところできみちゃん、止めてきたことばかりって事だけど、読書、そして文章を書くことは私より続けてて、そこ、私は刺激されるよ。

私は老眼が進んだせいもあってあんまり文字を読みたくなくなっちゃたり、文章を書くのもめんどくさくなっちゃったりしてたから、この、きみちゃんとの交換日記が、私がかつて好きだったことをまた少しずつ取り戻させてくれそうで、そしてこの年ならではの発見も出来そうで、これからが楽しみなんだ。

 

みの

 

 

 

ああ、むしろ止めてきたことばかりの私

みのさん

 

またぁ、痛いとこつくというか、「ビンゴ!」というか…。

前回、口笛の話で「私、口笛ふけないの」という告白となりましたが、今回も、「私、止めてきたことばっかりだ」という告白となりそう。

子どもの頃から飽きっぽく、この飽きっぽさの原因にアラカンとなった今頃、腑に落ちる結論と、それゆえに得ているものに気づき、やっと自己肯定できたのだけど、これはまた、別の話で。

これと言って特技も趣味も極めたものもなく、それこそ履歴書も山盛り書き、そこに堂々と書けることもなく、それでもいろいろな仕事をし、それらも辞めてきた私。もう、情けないほどに、続けていることといえば、呼吸して、食事して、排せつして、寝て…などというどうにか生きていることくらい?と思えるほど。まあ、でも、一人で暮らしていかねばならないので、何かできることみつけて、ずっと仕事していることくらいかな、続けていることは。もう、雇っていただいてありがたいと思いつつ、どうにか現状キープしていきたいとそんな感じなの。だから、みのさんの、「止めない」という目標は、私にとっては、低いなんてとんでもなく、とても「高い」目標に思えてならないの。みのさんは、何を止めずに、続けているの?知りたーい。

のんびり日記

きみちゃん

 

そうなのか、きみちゃんは口笛吹けないか。吹ける吹けない、口の、何がどう違うんだろうねえ?形なのかねえ?

私はあれからもほぼ毎日適当に吹いています。しかし何を目指して吹いているのかと自分に問えば、別に何も目指していない。何かを目指すとかえって挫けて、止めちゃいそう。

あっそうか、目指しているのは『止めない』ことだ。止めずに続けたらまた何かわかることがあるでしょう、私なりに。

そう言えば他にも目標が『止めない』っていうもの、あるなあ私。目標として低過ぎ〜ははは。

きみちゃんは何か長いこと続けているものある?

 

この交換日記もまずは『止めない』ことだよね。せっかく始めたんだもんね。

ペースはのんびりでもね。

 

みの

 

口笛かぁ…それ以外にも

みのさんへ

 

口笛ですか…ああ、痛いとこつかれた~。

そう、友人さんのご主人のように、私、子どもの頃から、口笛吹けなかったの。

寝言やひとりごとじゃ、口の筋肉鍛えられないよね。ああ、口笛以外の老化防止策を探さねば、です。

そういえば、一度も出来なかったというかしなかったことあります。

父がヘビースモーカーで、たばこを吸う人もそんなに嫌じゃないんだけど、

私自身、一度も、たばこ吸ったことないんだ。例えば、映画なんかでカッコよく吸っている人みても、家の中で、たっぷり副流煙吸ってたとしても、自身が吸いたいとは思わなかったんだよね。考えだしたら他にもありそう。するチャンスはあったけど、しなかったこと、しなくても後悔しそうにないこと。いや、今まで興味なかったけど死ぬ前にやってもいいんじゃないってこともありそう。ふふ、ちょっと楽しくなってきた。この交換日記の中で、「初めて○○しちゃった」なんて報告もできるかもね。

2024,2,16

おかえり、口笛

きみちゃん、口笛って吹ける?

 

私ね、去年の暮れ、湯船に浸かっていた時、なんか急に口笛吹きたくなったんだよね。

そう言えばもう何年も吹いてないなあ。何年もどころか、何十年、かも。

さあ、口を窄め、ピュ〜とひと吹き…って、あれ?

ピュ〜と、ピュ〜〜〜と…あれれ?

何度やってもあれれれえ?

『そこにはただ風が吹いているだけ〜〜』

はしだのりひことシューベルツ『風』が頭の中で流れましたね。

 

調べてみました。吹けなくなった原因は「老化による口の周りの筋肉の衰え」だそうで。

『老化』あーそうなんですね。そうなのかい、アラカンだもんね、あーそうなのかいったらそうなのかい。

はっ、でも原因が筋肉の衰えってことは、鍛えたらまた吹けるようになるってことよね、そうよね?

 

近所に住む、同世代の声楽家の友人。彼女は歌うことで口周りの筋肉を使い続けてる。

「口笛?車の運転しながらよく吹くよー」と、事も無げ。

 

やはりほぼ同世代の、声の仕事をしている友人。

あら、なんでそんなこと聞くの?って顔で、目の前でいきなりピューピュー吹いてみせてくれた。

 

やはり、年齢じゃない。筋肉をキープし続けることなんだな。

私は口周りに復活の狼煙を上げたね。

そしてやがては晴れてピューピューの仲間入り。きっと。

 

それから毎日、コツコツと。

だんだんだんだん、音が出るように。

ひと月半たった今、『そこにはただ風〜が吹いているだけ〜〜』も、辿々しいながら、メロディー吹けます。

声楽家の友人が言うには、元々吹けないタイプの人もいるそうで、友人の夫がそうなんだって。で、かつて吹けてた人なら、吹けなくなってもまた出来るようになるはずだって。

 

今度きみちゃんに会った時、口笛でイントロクイズを出せるくらいになれるように。

練習を続けよう。

まずはおかえり、私の口笛っ。

 

みの